竹内まりや
2008-10-01


【収録曲】
DISC1
1.作詞 安井かずみ 作曲 加藤和彦 編曲 瀬尾一三
2.作詞 竜真知子 作曲 林哲司 編曲 AI Capps
3.作詞 竜真知子 作曲 加藤和彦 編曲 瀬尾一三
4.作詞作曲 竹内まりや 編曲 山下達郎
5.作詞 松本隆 作曲編曲 林哲司
6.作詞 安井かずみ 作曲 加藤和彦 編曲 加藤和彦、清水信之
7.作詞 松本隆 作曲編曲 林哲司
8.作詞 松本隆 作曲編曲 安部恭弘
9.作詞作曲 山下達郎 編曲 Jay Graydon・David Foster
10.作詞 竹内まりや 作曲編曲 林哲司
11.作詞作曲 Michael Hawker/John Schroeder 日本語詞 奥山靉 編曲 山下達郎・服部克久
12.作詞作曲 Carson Parks 編曲 山下達郎・服部克久
13.作詞 杉真理 作曲 杉真理&伊豆田洋之 編曲 Piccadilly Circus
14.作詞 PIERRE DELANOE・MANN CURTIS 作曲 GILBERT BECAUD


1.戻っておいで・私の時間 ★★★★☆ 
2.グッドバイ・サマーブリーズ ★★★★☆

3.ドリーム・オブ・ユー〜レモンライムの青い風〜 ★★★☆☆
4.涙のワンサイデッド・ラヴ ★★★★☆
5.September ★★★★★

6.不思議なピーチパイ ★★★★★
7.象牙海岸 ★★★★☆

8.五線紙 ★★★★☆
9.Morning Glory ★★★★★

10.僕の街へ ★★★★☆
11.ボーイ・ハント(Where The Boys Are) ★★★★☆
12.恋のひとこと(Something Stupid) ★★★★★
13.Never Cry Butterfly ★★★★☆
14.Let It Be Me[Studio Version] ★★★★★


DISC2
全曲作詞作曲 竹内まりや
全曲編曲       山下達郎


1.リンダ ★★★★★
2.もう一度 ★★★★★
3.マージービートで唄わせて ★★★★☆
4.本気でオンリーユー(Let's Get Married) ★★★★☆
5.プラスティック・ラヴ ★★★★★

6.恋の嵐 ★★★★☆
7.元気を出して ★★★★★
8.色・ホワイトブレンド ★★★★☆ 

9.けんかをやめて ★★★★★
10.駅 ★★★★★
11.Forever Friends ★★★★☆ 

12.シングル・アゲイン ★★★★★
13.告白 ★★★★☆
14.マンハッタン・キス ★★★★★


DISC3
全曲作詞作曲 竹内まりや
全曲編曲       山下達郎
14.編曲        山下達郎、センチメンタル・シティ・ロマンス

1.家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム) ★★★★★

2.純愛ラプソディ ★★★★★
3.毎日がスペシャル ★★★★★

4.カムフラージュ ★★★★★
5.今夜はHearty Party[Single Mix] ★★★★★
6.天使のため息 ★★★★☆
7.すてきなホリデイ ★★★★★

8.真夜中のナイチンゲール ★★★★☆
9.返信 ★★★☆☆
10.みんなひとり ★★★★☆

11.チャンスの前髪 ★★★★★
12.うれしくてさみしい日(Your Wedding Day) ★★★★☆
13.幸せのものさし ★★★★★
14.人生の扉 ★★★★★


(初回盤のみ)DISC4 ベスト・オブ・オリジナル・カラオケ
1.駅
2.人生の扉
3.元気を出して
4.不思議なピーチパイ
5.家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
6.September
7.シングル・アゲイン
8.カムフラージュ
9.純愛ラプソディ
10.もう一度


プロデュース 山下達郎&竹内まりや
2008年10月1日発売
MOON/WARNER MUSIC JAPAN
最高位1位 売上85.6万枚


竹内まりやの3rdベスト(公式)。竹内まりやのデビュー30周年記念としてリリースされた。初回盤は4面デジパックの三方背BOX仕様で、ファン投票上位10曲のカラオケCDが付属。ベスト盤のリリースは1994年の「Impressions」以来。


今作はシンガーソングライターとなってからの曲だけでなく、アイドル歌手のような扱いだったRCAレーベル時代の曲も収録されている。レーベルを跨いだ選曲となっている。選曲はファン投票も取り入れつつ、竹内まりや自身が行なった。


売上は85.6万枚と書いたが、2012年12月には出荷枚数100万枚を達成している。あくまで出荷枚数なので実際の売上ではない。


楽曲の感想は今作が初収録となる曲のみにさせていただく。(初収録となるシングルバージョンは除く)


「チャンスの前髪」は2007年にリリースされた35thシングル。TBS系ドラマ『肩ごしの恋人』の主題歌に起用された。竹内まりやにとっては連ドラの主題歌を手がけるのは6年振り。このタイアップは『肩ごしの恋人』の原作である唯川恵のリクエストによって実現した。原作の世界観に合わせて、二人の女性の絆を描いた歌詞になっている。コーラスには家族ぐるみで親交のある原由子が参加した。曲はポップなものになっている。ピアノを主体にしたサウンドであり、要所には手拍子やホーンが入れられている。「石橋たたいてそれでも渡れない 私のような小心者の心得は 見つけたチャンスを 逃さずつかむこと 後悔だけは残したくないの」というサビの歌詞が印象的。女性なら共感できるところが多い曲だと思う。


「うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)」は2008年にリリースされた36thシングル。「幸せのものさし」とは両A面シングルだった。P&Gの「パンテーン×ゼクシィ」のCMソングに起用された。タイトルからも分かるが、ウエディングソングである。しかし、よくあるウエディングソングとは異なる。新婦の母親の目線で、送り出す側の曲である。50代を越えた竹内まりやならではの視点の曲だと言える。「あなたの選んだ人だもの きっと幸せになってね」というフレーズが印象的。ラストにはワーグナーの「婚礼の合唱」が引用されている。送り出す側の視点のウエディングソングは貴重だと思う。


「幸せのものさし」は2008年にリリースされた36thシングル。「うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)」とは両A面シングルだった。TBS系ドラマ『Around40〜注文の多いオンナたち〜』の主題歌に起用された。タイアップ相手のドラマは「アラフォー」の流行語を生み出したことでも知られる。これは流行語を越えて現在でもよく使われる。転じて様々な世代を「アラ○○」で表現するようになった。このドラマの主演は天海祐希が務めたが、コーラスとして参加したほか、PVにも出演した。コーラスだが、一回聴いてすぐ分かるくらい目立っている。流石は元宝塚。曲はミディアムテンポのポップナンバー。幸せを掴もうとする女性を描いた歌詞が展開されている。サビのメロディーは開放感に溢れている。イントロとラストに入る英語詞が聴いていて心地良い。「足りないもの数えてるくらいなら 足りてるもの数えてごらんよ!」という歌詞が印象的。


ヒット作だが、中古屋ではまだまだ高い。今から竹内まりやを聴いていくなら今作が最もおすすめ。レーベルを跨いで選曲されているのが大きい。著名な曲や、他者に提供した曲のセルフカバーは大体聴くことができる。こうして初期から近年の作品まで聴いていくと、竹内まりやの楽曲が普遍性に溢れていることがよく分かる。終始歌声が殆ど変わっていないこともそうだが、アレンジにも古臭さを感じさせるものがあまり無い。どの世代の人が聴いても良いと思えるような曲ばかりである。DISC1のアイドル歌手時代も良いのだが、管理人が好きなのはやはりDISC2以降の曲たち。山下達郎と結婚してから楽曲の完成度がかなり上がっていると思う。 圧倒的な名曲と言えるような曲は無いのだが、どれも聴いていて良いと思える曲なのが凄いところ。安定感と普遍性の塊である。


★★★★★