【収録曲】
全曲作詞作曲 岸田繁
5.作詞 岸田繁、佐藤征史&松任谷由実
全曲編曲 くるり
3.編曲 くるり&三柴理
5.編曲 くるり&松任谷由実
9.編曲 くるり&世武裕子
14.編曲 くるり&田中佑司
プロデュース くるり

1.奇跡 ★★★★★
2.旅の途中 ★★★★★
3.さよならリグレット ★★★★★
4.キャメル ★★★★☆
5.シャツを洗えば(くるりとユーミン) ★★★★★
6.かごの中のジョニー ★★★★☆
7.恋人の時計 ★★★★☆
8.ブレーメン ★★★★★
9.三日月 ★★★★☆
10.最終列車 ★★★★☆
11.魔法のじゅうたん ★★★★☆
12.JUBILEE ★★★★★
13.言葉はさんかく、こころは四角 ★★★★★
14.鹿児島おはら節 ★★★☆☆

2011年6月29日発売
SPEEDSTAR RECORDS
最高位8位 売上2.5万枚

くるりの2ndベスト。初回盤は今となっては意味が無いが、今作購入者限定ライブのシリアルナンバーとオリジナルグッズの応募券が封入されていた。

今作は結成15周年記念としてリリースされた。選曲は前作ベスト「ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER」リリース後のシングル曲がメイン。2006年にもベスト盤をリリースしているが、そちらは当時の全シングルを収録していた。しかし、今回は「愉快なピーナッツ」が未収録となっている。

前作ベストは2枚組、初回盤は3枚組と重量級だったものの、今作は1枚組とコンパクトになった。曲順はバラバラになっており、オリジナルアルバムのような感覚で聴ける。

楽曲の感想は今作が初収録となる曲のみにささていただく。「キャメル」はサウンドトラックに収録されているのでそちらの感想を待っていただきたい。


「旅の途中」は初CD化となる曲。くるりのパブリックイメージを支えていた存在と言えるチオビタドリンクのCMソングに起用された。2分半程度の短い曲。アコギを中心としたシンプルなサウンドが優しい雰囲気を醸し出している。CMソングだけあってサビはキャッチー。ポップで爽やかという一般層が思うくるりの楽曲像に答えた形。歌詞はタイトル通り旅の光景を描いたもの。「ここは名もなきバス停だよ ここはまだ旅の途中だよ」という歌詞が印象的。あてのない旅に出たくなるような明るさがある。


「最終列車」は初CD化となる曲。映画『奇跡』の挿入歌として制作された。アコギが前面に出たポップな曲。フォーキーな曲で、どこか懐かしい雰囲気がある。『奇跡』という映画自体JRが絡んで制作されているため、タイアップ相手に忠実な曲だと言える。その辺りは鉄道好きの岸田繁ならでは。「大切な宝物を探せよ ほらいつも ポケット裏返せば こぼれ落ちたのは いつか 君がくれたぬくもり」という歌詞が印象的。映画は観たことが無いが、その世界観に合った曲になっていると思う。


「鹿児島おはら節」は今までライブで披露されていた曲。タイトル通り鹿児島県の民謡である。今作が初音源化となる。前からくるりの楽曲には民謡を取り入れたような曲があったので、その延長線だろう。アコースティックなサウンドが展開されている。様々な歌手によってカバーされている民謡のスタンダードと言える曲。今作のラストを飾るだけあって、くるりサイドとしても思い入れがある曲なのだろうか?


中古屋ではそこそこ見かける。今作でしか聴けない音源があるため資料的な価値はある。しかし、入門にはあまり向いていない印象。そもそもリリースのタイミングが中々に謎である。15周年記念とは言えど5年前には決定盤と言えるベスト盤がリリースされていたため。さらに5年後にはオールシングルスベストがリリースされ、今作の価値が下がってしまっている。恐らく岸田繁・佐藤征史の二人体制のくるりを総括する意味があったベスト盤なのだろう。入門には前作ベストか「くるりの20回転」をおすすめする。

★★★★☆