SING LIKE TALKING
2001-06-06

【収録曲】
DISC1「BLUE SIDE」
全曲作詞作曲 藤田千章/佐藤竹善
1.作詞 H.David 作曲 B.Bacharach
6.作詞作曲 D.Hall
10.作詞 藤田千章,Cat Gray
11.作詞 須藤晃 作曲 玉置浩二
全曲編曲       SING LIKE TALKING

1.(They Long To Be)Close To You ★★★★★
2.心の扉 ★★★★★
3.追憶〜窓辺の風景〜 ★★★★★
4.飛べない翼 ★★★★★
5.My Eye's On You ★★★★☆
6.Everytime You Go Away(Live) ★★★★☆
7.点し火のように ★★★★☆
8.Standing ★★★★★
9.遙かな航海へ ★★★★☆
10.Spirit Of Love(Sanctified Version) ★★★★★
11.ロマン ★★★★★

DISC2「FOREST SIDE」
全曲作詞作曲 藤田千章/佐藤竹善
1.作詞作曲 C.Lauper/R.Hyman
全曲編曲       SING LIKE TALKING

1.Time After Time ★★★★★
2.11月の記憶〜Raining Blues〜 ★★★★★
3.夏の彼方 ★★★★★
4.止まらぬ想い ★★★★★
5.Maybe ★★★★☆
6.Will ★★★★☆
7.幻に恋する日々 ★★★★☆
8.Rendezvous ★★★★★
9.泡沫 ★★★★☆
10.Friend ★★★★★
11.Time Is Over ★★★★☆

プロデュース SING LIKE TALKING
2001年6月6日発売
BMGファンハウス
最高位9位 売上3.0万枚

SING LIKE TALKINGの3rdベスト。前2作のベストとは異なり、バラードに焦点を当てたベスト盤である。三方背BOX入り仕様。

前述の通り、今作はバラードベストである。SING LIKE TALKINGは様々な音楽性を持ったグループだが、その中でもバラードは大きな魅力の一つである。SLTの得意とするジャンルはAOR。前2作のベスト盤よりも深くSLTの魅力を掘り下げることができる。選曲はSLTのメンバー自らが行なった。新録曲も5曲含まれている。

楽曲の感想については新録曲のみにさせていただく。(ライブ音源含む)


「(They Long To Be)Close To You」は1963年にバート・バカラックとハル・デヴィッドによって作られた曲。1963年にリチャード・チェンバレンが歌ってから、様々なアーティストによってカバーされるスタンダードナンバーとなった。恐らく最も有名なのは1970年にカーペンターズがカバーしたバージョンだろう。邦題は「遙かなる影」である。SLTバージョンはTBS系情報番組『ブロードキャスター』のエンディングテーマに起用された。ロック色の強いアレンジとなっている。佐藤竹善の多重コーラスがとても美しい。佐藤竹善の歌唱力や英語の発音の上手さを実感できるようなカバーである。


「Everytime You Go Away(Live)」はダリル・ホール&ジョン・オーツが1981年に発表した曲のカバー。1985年にポール・ヤングがカバーしたバージョンも有名。2000年7月11日に行われた日本武道館でのライブ音源。しっとりとした美しいバラード。ライブ音源なので当然バンドサウンドが主体となっている。佐藤竹善と女性コーラスとの掛け合いがとても迫力がある。この掛け合いがあるため9分近くという尺になっている。会場で聴いているような感覚になる。


「ロマン」は玉置浩二が1993年に発表した曲のカバー。原曲はソロ2ndアルバム「あこがれ」に収録されている。原曲はピアノが主体だったが、こちらはアコギやストリングスが前面に出たアレンジである。どちらもシンプルなサウンドでボーカルを聴かせるイメージのもの。玉置浩二も佐藤竹善もとにかく歌が上手い。歌詞は直球なラブソングである。「結ばれたこと 忘れないように 君の胸 僕の胸と きつく合わせ 寄り添い 眠ろう」というサビの歌詞が印象的。後の邦楽カバー「CORNERSTONES」シリーズに繋がる素晴らしいカバー。


「Time After Time」は1984年にシンディ・ローパーが発表した曲のカバー。様々なアーティストによってカバーされるスタンダードナンバーであり、シンディ・ローパーの代表曲である。原曲よりもハードなバンドサウンドが展開され、ロック色の強いアレンジとなっている。シンディ・ローパーのバージョンも大好きだがSLTが歌う格好良い「Time After Time」も素晴らしい。今作のカバーで一番好きなのはこれ。


「Time Is Over」はSLTオリジナルの新曲。ピアノとストリングスのみで構成されたシンプルで力強いバラード。オリジナルアルバムのラストに収録されていそうな感じ。タイトルからも何となく察しがつくかもしれないが、失恋ものバラードである。「できることなら たとえ できないことでも 僕が持てたすべてで君を奪いたいと願う」という歌詞が印象的。今作でしか聴けない曲である。本編にも似たようなサウンドの曲があるので少し印象に残りにくい。


ヒット作ではないが中古屋ではそこそこ見かける。バラード主体、それもアルバム曲メインのベスト盤なので入門にはあまり向いていない印象。SLTの楽曲の魅力を手っ取り早く味わうなら「SECOND REUNION」の方が良いと思う。そちらを聴いてハマったら今作を聴くのが良いだろう。SLTを深く聴き込んでいくなら必要不可欠な作品。新録曲は今作でしか聴けないのでオリジナルアルバムや他のベスト盤を持っていても持っておくべき。お洒落で美しい曲ばかりである。落ち着きたい時に聴くのが良いと思う。

★★★★☆