ゴールデン☆ベスト ~Sweet Works~
東京Qチャンネル
2006-06-21


【収録曲】
全曲作詞 須藤まゆみ
5.17.作詞 割田康彦
12.作詞 須藤まゆみ・割田康彦
全曲作曲編曲 割田康彦
8.作曲 須藤まゆみ 
1.17.編曲 小西貴雄・割田康彦
3.編曲 割田康彦・中村圭三
5.編曲 門倉聡
6.編曲 小西貴雄
7.12.編曲 萩田光雄
8.編曲 今剛
11.編曲 渡辺俊幸
2.ブラスアレンジ 村田陽一
8.コーラスアレンジ 割田康彦
プロデュース 東京Qチャンネル・小澤正直

1.素直なままで恋をしようよ ​★★★★★+1
2.恋はVITALITY ​★★★★★
3.最後の一撃〜Final Game,Final Round〜 ★★★★☆
4.6つめの目覚まし時計 ★★★★★
5.東京ワンルーム物語 ​★★★☆☆
6.Bran-new day ​★★★★★
7.普通の日々 ★★★★☆
8. close[klóus] ★★★★★
9.Say!Happy Birthday ​★★★★☆
10.寿・結婚行進曲 ​★★★★☆
11.29歳 ​★★★★★
12.聖夜 ★★★★☆ 
13.PARADISE ★★★★★
14.花咲く頃に… ★★★☆☆
15.「いつか」は今日だった ​★★★★★
16.Hold ★★★★★
17.僕は君が好きだよ ​★★★★☆

2006年6月21日発売
最高位不明 売上不明

東京Qチャンネルの1stベスト盤。デビュー10周年企画として制作されたようだ。

東京Qチャンネルはボーカルの須藤まゆみ(通称すどぱぁ)、キーボードとギターの割田康彦(通称割さん)の2人からなるグループ。1994年にデビューし、1998年に活動を休止した。その後、須藤まゆみは数多くのCMソングの歌唱や作詞家として活躍。割田康彦は作曲家、編曲家、音楽プロデューサー等多方面で活躍している。2人とも世間的に知られた存在ではないように感じるが、その実力は高く評価されている。須藤まゆみの歌声を聴いたことがない人はかなり少ないと思う。管理人の場合はこんにゃくゼリーで有名なオリヒロのCMソングを歌っていたというイメージが強い。
↓二人の詳細なプロフィールはこちらを参照。


東京Qチャンネルはコミカルな要素も取り入れつつ、質の高いポップスを作り続けたグループである。独特なグループ名から、何となく取っつきにくいと感じてしまうかもしれないが、いざ聴いてみるとJ-POPの王道を極めたような曲ばかり。大きなタイアップがあればチャートの上位に食い込んでいても何ら違和感が無いくらいである。
余談ではあるが、これまでのアルバムのタイトルは「SWitch on!」「Sand Wich」と「S」と「W」のみ大文字になるもの。今作も「Sweet Works」とそのルールが続いた。「須藤」と「割田」を意味しているのだろうか?


今作はオリジナルアルバム2作からの選曲に加え、アルバム未収録だったシングル曲やC/W曲も含めた構成となっている。そのため、楽曲の感想については今作がアルバム初収録となる曲のみにさせていただく。


「恋はVITALITY」は1997年リリースの7thシングル曲。TBS系番組『チューボーですよ!』のオープニングテーマに起用された。高揚感溢れるポップロックナンバー。全編サビと言ってもいいほどにキャッチーなメロディーが展開されている。疾走感のあるメロディーと共に駆け抜けるようなホーンやバンドサウンドがたまらない。ホーンやうねうねしたベースラインからは、ブラックミュージックのテイストも感じさせる。
歌詞は恋をしようとする女性への応援歌と取れるような内容。同世代の女性に寄り添った詞世界は、すどぱぁならではの魅力である。リアリティとコミカルな要素を両立させているのも流石と言ったところ。心の底から楽しんで歌っているような、すどぱぁのボーカルもまた素晴らしい。優れたメロディーを持った曲揃いの東京Qチャンネルだが、その中でも自分が特に好きなのがこの曲。


「6つめの目覚まし時計」はシングル「恋はVITALITY」のC/W曲。テレビ朝日系番組『千円の食卓』のテーマソングに起用された。南国をイメージさせる音作りが印象的なポップナンバー。「ご機嫌な音楽」という言葉のお手本になりそうである。一度聴けばしばらく耳を離れなくなるような、キャッチーなメロディーからは貫禄すら感じられる。
歌詞は仕事で忙しい恋人と過ごす女性を描いたもの。特に出社前の朝の慌ただしい光景が浮かんでくるような詞世界。寝ぐせが取れない恋人のことをキューピーに例えているのが印象的。まさに「愛は食卓にある」と言える。
キャッチーなメロディー、小技を駆使したサウンド、微笑ましい詞世界…C/W曲ではあるが、東京Qチャンネルの王道な要素が詰まっている。


「聖夜」はシングル「PARADISE」のC/W曲。しっとりとした曲調で聴かせる曲。繊細さに満ちた、美しいメロディーが展開されている。ストリングスを主体とした、シンプルかつ流麗なサウンドはメロディーの魅力を引き立てている。他の曲では溌剌とした歌声を聴かせてくれるすどぱぁだが、この曲では透明感のある歌声で厳かな雰囲気を演出している。
歌詞はタイトルからも想像できるように、クリスマスの日を舞台にしたもの。恋人の幸せだけでなく、全ての人々の幸せを祈るような詞世界がたまらない。この手のクリスマスソングは例に漏れず好きだ。冬の日から想像されるひんやりしたイメージと、温かみの両方が感じられる曲。隠れた名クリスマスソングである。


「PARADISE」は1997年リリースの8thシングル曲。テレビ東京系番組『わいん好き!』のエンディングテーマ、プレイステーション用ゲーム『オレっ!トンバ』のオープニングテーマに起用された。東京Qチャンネルにとってのラストシングルとなった。活気に満ちたポップナンバー。確実に聴き手の心を掴むような、キャッチーなメロディーはシングル曲ならではの強さを持っている。様々なギミックを含んだサウンドとなっており、6分半という長さも気にならないほどである。
歌詞はRPGゲームの始まりのような雰囲気を持ったもの。「Wonder・Treasure・Paradise」を君と探しに行こう!…というような詞世界なのだが、いつ聴いても高揚感がある。ゲームとのタイアップがあったからなのだろうか?この曲がラストシングルになってしまったというのは本当に惜しい。冒険の続きを聴きたかった。


「Hold」は1995年リリースの2ndシングル「Say!Happy Birthday」のC/W曲。「東芝のお店(ふれあい編)」のCMソングに起用された。美しいメロディーが冴え渡るミディアムナンバー。何かのついでで聴いていても、思わず耳に入ってしまうような美しいメロディーは絶品。それでいて、サビはキャッチーな仕上がり。割さんのメロディーメーカーとしての才能が冴え渡っている。シンセを多用したきらめきに満ちたサウンドも、曲の心地良さを演出している。
歌詞は大切な恋人に出逢えたことへの喜びが綴られたもの。「ずっと探していた 大切なひとりを」「やっと見つけた 振り向けば あなたが待ってた」…すどぱぁの喜びを噛みしめるようなボーカルも絶妙。
長らく「幻の曲」というような扱いをされてきたようだが、血眼になってシングルを探したファンがいたというのも頷ける。確かな名バラードである。


「僕は君が好きだよ」は1996年リリースの6thシングル曲。TBS系ドラマ『おひさまがいっぱい』の主題歌に起用された。しっとりとした曲調で聴かせるバラードナンバー。淡々としているのに、不思議と心に沁みるメロディーがこの曲の特徴。必要最小限の音で構成された、無駄のない音作りとなっている。すどぱぁの歌声の魅力をより堪能できるアレンジになっていると思う。
歌詞はタイトル通りのもの。恋人がどんなに失敗しても、変わったことをしていても、辛いことがあった日にも…「僕は君が好きだよ」と言いきる。相手の全てを受け入れるというのは、相当に深い愛が無ければできないことだと思う。この曲で描かれているカップルほど真っ直ぐに生きるのは難しそうだ。
シングル曲というには地味過ぎる印象があるが、それでも引き込まれる曲。


中古屋では滅多に見かけない。ネットやレンタルを当たった方が効率が良いかもしれない。これまでアルバム未収録だったシングル曲やC/W曲が全て回収されているため、オリジナルアルバム2作を持っている方にも需要がある。
東京Qチャンネルは中々にマイナーなユニットではあるが「これぞJ-POP!」と言いたくなるような曲揃いである。それは今聴いても何ら変わらない。今作やオリジナルアルバムを中古屋やレンタルで見つけたら、是非とも手に取っていただきたいと思う。

★★★★★