circle of the world (CD+Blu-ray Disc)
Dorothy Little Happy
2014-12-24



circle of the world (CD+DVD)
Dorothy Little Happy
2014-12-24



circle of the world
Dorothy Little Happy
2014-12-24



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【収録曲】
1.7.作詞作曲 坂本サトル
2.6.作詞 永井真理子
3.4.作詞 白戸佳奈
2.3.6.作曲 COZZi
4.作曲 大久保友裕
5.作詞作曲 鳥口 JOHN マサヤ
1.編曲 石崎光・坂本サトル
2.3.6.編曲 COZZi
4.編曲 大久保友裕
5.編曲 鳥口 JOHN マサヤ
7.編曲 毛利泰士
↓サウンドプロデュース
1.7.坂本サトル
2.3.6.COZZi
4.大久保友裕
5.鳥口 JOHN マサヤ

1.インマイライフ・フォーマイライフ ​★★★☆☆
2.週末だけのロミオとジュリエット ​★★★★☆
3.Breaking through ★★★★☆
4.シークレット ★★★★★
5.Winter Joy ​★★★☆☆
6.Singing ★★★☆☆
7.それは小さな空だった ★★★★★

2014年12月24日発売
avex trax
最高位18位 売上不明

Dorothy Little Happyの3rdミニアルバム。先行シングルは無し。前作「STARTING OVER」からは約10ヶ月振りのリリースとなった。タイプAは「Dorothy Little Happy premium Live 2014 at Zepp DiverCity Tokyo」のライブ映像を収録したBlu-ray、タイプBは同じ内容のDVD付属。

Dorothy Little Happy(以下DLH)は2011年にメジャーデビューした5人組ガールズユニット。リーダーの白戸佳奈、髙橋麻里、秋元瑠海、富永美杜、早坂香美から成る。(今作リリース当時)
今作リリース直後の2014年12月30日、秋元・富永・早坂によるユニットcallme(現在はkolmeに改名)の結成が発表された。
2015年には秋元・富永・早坂がcallmeとしての活動に専念するためにDLHを離れ、白戸と髙橋の2人体制となった。
その後もメンバーが離れていったため、現在この時期のメンバーは誰も残っていないが、新たな5人でDorothy Little Happyのグループ名を引き継いで活動している。

今作は全曲が新曲となっている。「秋冬の季節感」をテーマにした作品だという。


「インマイライフ・フォーマイライフ」は今作のオープニング曲。オルタナ的なアプローチがされた、複雑に作り込まれたサウンドが印象的なロックナンバー。重厚で力強いギターサウンドが終始曲を牽引している。ただ、メロディー自体はアイドルポップらしくあくまでポップにまとめられている。
歌詞は退屈な現実から抜け出そうとする姿が描かれている。「秘密の海辺」「オーロラ」など、どこかロマンティックなフレーズが並んでおり、まさに非現実的な世界観がある。
いつになく挑戦的なサウンドの曲になっているという印象があり、オープニング曲としては適任だったように思う。


「週末だけのロミオとジュリエット」は切なさに溢れたミディアムナンバー。東北エリアのHonda CarsのCMソングに起用された。キャッチーなのに切なさを忍ばせているサビのメロディーがたまらない。打ち込みで構成されたシンプルなアレンジの主張は控えめ。優しく曲やボーカルに寄り添うようなアレンジである。
歌詞は遠距離恋愛をしていたカップルが再会した時の姿を描いたものだろうか。緻密な心理描写が見事で、永井真理子の作詞家としての実力が発揮されている。丁寧に歌い上げるボーカルがその歌詞をさらに輝かせている。
この曲のどことなく懐かしい雰囲気が好き。


「Breaking through」はアグレッシブなロックナンバー。日本テレビ系「第32回全日本大学女子駅伝中継」のイメージソングに起用された。イントロからしてぶち上がってしまう。口ずさみたくなるようなサビはキャッチーそのもの。サウンド面では、パワフルなギターサウンドが全体を通して前面に出ており、曲の勢いの良さを演出する。
作詞は白戸佳奈によるもの。タイトルは「切り抜ける」「突破する」というような意味があるが、まさにそうしたメッセージ性のこもった詞世界となっている。
現場に行ったことは無いが、ライブでは盛り上げ役の曲だったことが聴いているだけでも想像できる。


「シークレット」は前の曲に続いての爽快なポップナンバー。一度聴けばすぐに馴染むような強いサビはアイドルポップの王道そのもの。攻撃的な質感の打ち込みサウンドが展開されており、曲にスリリングな雰囲気を与えている。
作詞は前の曲と同じく、白戸によるもの。好きな人を誘っているような歌詞だが、サビの部分を始めとした畳み掛けるような言葉選びに魅かれる。この曲の強さはそこが大きく影響していると思う。
メロディーと言葉のはまり方がとてもクセになるのだが、それが好きな要因。


「Winter Joy」は上品な雰囲気を持ったミディアムナンバー。サビになっても派手に盛り上がるわけではないが、それでもこの曲にはその方が似合う。ピアノやグロッケンのような音を前面に出した軽快なサウンドが心地良い。それを打ち込みによるストリングスがより美しく飾り付ける。
歌詞はタイトル通り冬を舞台にしている。片想いしている相手とのデートを男性目線で描いたもので、中高生のようなピュアな描写がされている。
詞世界のせいか、今作の世界観に最も合っている曲という印象がある。


「Singing」はここまでの流れを落ち着けるミディアムナンバー。聴かせるタイプの曲ではあるが、畳み掛けるような感覚のあるサビはとてもキャッチーな仕上がり。他の曲と比較しても透明感のあるギターサウンドが使われており、それがこの曲の聴き心地の良さを引き立てている。
歌詞は子供の頃を回想しつつ、歌うことへの想いが綴られたものだろうか。メンバーの真摯なボーカルが言葉の説得力を強めている。
メンバーのボーカリストとしての実力がよく発揮された曲だと思う。


「それは小さな空だった」は今作のラストを飾る曲。福岡放送『ナイトシャッフル』の12月エンディングテーマに起用された。坂本サトルがDLHに提供した最後の曲となった。髙橋麻里がメインボーカルを務めた、しっとりとしたバラードナンバー。曲のどの部分も儚さや美しさに溢れており、思わず聴き惚れてしまう。シンプルなバンドサウンドがメロディーの魅力を限りなく引き出す。
歌詞は「あなた」との別れを描いたもの。「2人の知らない風が 吹き始めた」という歌い出しから心に沁みる。ただ、グループのその後のことを考えると、結果論ではあるがDLHに残った2人と離れた3人のことを描いているとも解釈できる。
キャリアを通じても屈指の名バラードだと思う。


あまり売れた作品ではないものの、中古屋ではよく見かける。
前作「STARTING OVER」と共に、グループの最も良い時期にリリースされた作品という印象がある。ミニアルバムというコンパクトな形態である分、楽曲の充実度が尋常ではない。とにかく曲に恵まれたグループだったと思う。

極めて私的な話となるが、自分がアイドルポップを聴き始めた当初に聴いた作品ということでかなり思い入れがある。今作や「STARTING OVER」を聴く度に、フォロワーから度々おすすめをされながらも、アイドルポップを聴くことを心底恥ずかしがっていた時代を思い出す。

★★★★★