高野寛は1988年にデビューし、今も活躍する男性シンガーソングライターです。そもそものデビューは1986年で、ギタリストとしてデビューしました。音楽プロデューサーの他にも「HAAS」名義で写真家としても活動しています。

↑現在の高野寛


【著名な楽曲】
著名な楽曲は「虹の都へ」「ベステンダンク」「Winter's Tale~冬物語~」(田島貴男とのコラボ楽曲)等があります。
ヒットしたという点では違うのですが、近年ではグリーンダカラのCMソング、ナレーションを担当しています。「おはようグリーンダカラちゃん♪」みたいな曲です。ヒット曲は「虹の都へ」と「ベステンダンク」の2曲です。あまりカバーされることも無いので、これらの曲がヒットした1990年頃を過ごした世代でないと彼の存在自体知らない可能性が高いです。


【高野寛は過小評価?】
彼は過小評価されているアーティストの代表格です。10年程前のデータですが、HMVのアンケートによる過小評価されているアーティストトップ30で28位となりました。彼の上に日本人アーティストはいなかったため、そのアンケート通りに言うと彼が日本で最も過小評価されているアーティストということになります。卓越したポップセンスと作り込まれたサウンド、優れたギターの演奏力…評価されない方がおかしいレベルです。


【同業者からの評価、ミュージシャンの一面】
世間では殆ど忘れ去られてしまったような存在ですが、同業者からの評価は大変高く、彼の影響を受けたアーティストにはくるり、ハナレグミ、クラムボン、中村一義等がいます。

ギタリストとしての一面も持っています。YMO再結成時のサポートギタリストとして参加したり、TOKYO No.1 SOUL SETのBIKKE、アンダーカレントの斉藤哲也と結成したバンドNathalie Wise(ナタリーワイズ)、宮沢和史らと結成したバンドGANGA ZUMBA(ガンガ ズンバ)、高橋幸宏、原田知世らと結成したバンドpupa(ピューパ)にギタリストとして参加したりしています。中村一義、スキマスイッチ、YUKI、BONNIE PINK等のアルバムでもギタリストとして演奏しています。様々な世代との共演をしています。


【プロデューサーとしての高野寛】
音楽プロデューサーとしての活動では小泉今日子のアルバム「厚木I.C.」、SUPER BUTTER DOGの「サヨナラCOLOR」等が著名です。2016年はGRAPEVINEのアルバム「BABEL,BABEL」の収録曲を数曲プロデュースしました。


【影響を受けたアーティスト】
このように、ミュージシャンズ・ミュージシャンとして評価されている存在と言えますが、彼が影響を受けたアーティストはトッド・ラングレン、ビートルズ、XTC、YMO、忌野清志郎等です。特にトッド・ラングレンとは親交が深く、アルバムや楽曲のプロデュースを受け、師弟関係と言えます。


【高野寛と宅録】
彼はDTM(デスクトップミュージックの略、パソコンと電子楽器をMIDI等で接続して音楽を作るスタイル)の先駆者とされており、宅録の元祖と言えます。YMOの影響を受けた彼らしい音楽製作の形態と言えます。

【楽曲について】
楽曲のジャンルはポップス、ロックが主ですが、テクノ、エレクトロニカ、ワールドミュージック等の要素を含んだ曲もあります。キャッチーさとメロディアスさを兼ね備えた優れたメロディーメーカーです。渋谷系音楽の元祖として名前が挙げられることがあります。

歌詞は幻想的でファンタジックなものが多く、聴いていて不思議な気分になれます。独特な浮遊感があります。近年の楽曲では生活に寄り添ったような歌詞や、旅の経験に基づいた歌詞が増えました。

歌声は優しく爽やかな声で、歌唱力は比較的高いです。歌詞との親和性が高いと言えます。

楽曲は十分一般受けするものだったと思います。そこまで取っつきにくさもなくて聴きやすいのですが…  彼が主に活躍した1980年代後半から1990年代中頃は男性ソロアーティストが非常に多く活動していましたが、その殆どは長期間のヒットを続けることができませんでした。時代のせいでしょうか?楽曲の良さは申し分無いので、もう少し評価されても良いアーティストだと思ってしまってなりません。


【アルバムについて】
アルバムは中古屋でよく見かけますが、1990年代後半以降のアルバムは殆ど見ません。チャートでも100位以降を記録し、圏外となってしまったものもあります。ヒットする前の1980年代後半のアルバムはたまに見かけるくらいです。多くのアルバムは2007年頃にリマスター盤が出ていますが、現在ではあまり見つけることはできません。


【まとめ】
世間では忘れられたようなアーティストですが、音楽界では今でも信頼され、活躍しています。楽曲は今聴いても古さを感じさせません。ポップス好きなら誰もが良いと思える曲ばかりです。是非とも聴いていただきたいアーティストです。