小田和正
1991-05-18

【収録曲】
全曲作詞作曲編曲 小田和正
1.編曲 ROBBIE BUCHANAN・小田和正
2.3.編曲 DANN HUFF・小田和正
プロデュース        小田和正

1.空が高すぎる ★★★★★
2.1985 ★★★★★
3.夜の行方 ★★★★★
4.I Miss You ★★★★☆
5.ためらわない、迷わない ★★★★☆
6.good times & bad times ★★★★☆
7.Little Tokyo ★★★★★
8.春風に乱れて ★★★★★
9.恋は大騒ぎ ★★★★★
10.FAR EAST CLUB BAND SONG ★★★★★
11.ラブ・ストーリーは突然に ★★★★★+2
12.Oh!Yeah! ★★★★★

【収録曲の出典】
1〜3. 1stアルバム「K.ODA」収録
4〜5. 2ndアルバム「BETWEEN THE WORD & THE HEART」収録
6〜9.3rdアルバム「Far East Café」収録
10.新曲(今作のみ収録)
11〜12. 6thシングル「Oh!Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に」収録(アルバム初収録)

1991年5月18日発売
Little Tokyo/ファンハウス
最高位1位 売上125.8万枚

小田和正の1stベスト盤。今作リリースまでに出た3枚のオリジナルアルバムからの9曲、大ヒットしていた「Oh!Yeah!」からの2曲、新曲1曲という構成。個人レーベル「Little Tokyo」発足後初のベスト盤。初回盤はピクチャーレーベル仕様。

楽曲の感想は今作のみ収録の「FAR EAST CLUB BAND SONG」、今作がベスト盤初収録となる「ラブ・ストーリーは突然に」「Oh!Yeah!」の3曲だけにさせていただく。他の曲はオリジナルアルバムのレビューをお待ちいただきたい。


「FAR EAST CLUB BAND SONG」は今作唯一の新曲。『東京ラブストーリー』の主題歌候補として小田が最初に提供したが、ボツになったという曲。1990年に行われた、小田にとって初のソロツアーの最中に作られたという。ライブで歌われていたが、今作のバージョンとはメロディーや歌詞が異なっているようだ。その制作当初の歌詞はバックコーラスに一部残っており、うっすらと聞こえてくる。タイトルは小田のツアーバンドの名前に由来する。
曲はアップテンポなラブソング。タイトルと歌詞があまり一致していないような気もするが…  バンドサウンド全開のサウンドなので、そちらの方で関係があるのだろう。確かにポップで良いラブソングではあるが、「ラブ・ストーリーは突然に」程のインパクトは無い。ボツにしたのは良い判断だったかもしれない。


「ラブ・ストーリーは突然に」はシングル曲。『東京ラブストーリー』の主題歌に起用され、258.8万枚という記録的大ヒットを飛ばした。最早語る必要も無いレベルの代表曲。佐橋佳幸によるイントロのギターのカッティングからこの曲の世界に引き込まれる。邦楽のイントロの最高傑作の一つと言っても過言ではない。歌詞は全編通してロマンチックそのもの。特にサビの
「あの日 あの時 あの場所で 君に会えなかったら 僕等は いつまでも 見知らぬ二人のまま」
「君のためにつばさになる 君を守りつづける やわらかく 君をつつむ あの風になる」というフレーズ。「運命の出会い」というのはいつの時代も突然のことなのだろうか?


「Oh!Yeah!」は「ラブ・ストーリーは突然に」との両A面シングル曲。第一生命のCMソングに起用された。レコード会社は「ラブ・ストーリーは突然に」をメインにしたかったというが、小田がこちらをメインにすることを希望したようだ。折衷案として両A面にしてリリースすることとなった。
曲は大人のラブソングと言った感じ。ここまで濃厚な雰囲気のラブソングは小田にとってはかなり珍しい。コーラスワークが素晴らしい曲。SING LIKE TALKINGの佐藤竹善と鈴木雅之がコーラスで参加しているが、小田の声との相性が抜群。絡みつくようなコーラスが絶妙に曲の世界観を演出している。そして、ラストの小田の力強い高音。「恋するふたりの想いは一つ」からの「Oh!Yeah!」の部分。物凄い高音、そして伸び。この曲のハイライトは間違いなくその部分である。


大ヒット作ということで、中古屋ではよく見かける。「ラブ・ストーリーは突然に」の大ヒットに便乗したようなベスト盤ではあるが、初期の小田和正の音楽に手軽に触れるなら今でもおすすめできる。最初の方は静かな曲が多めだが、中盤からポップな曲が増えてくる。今作を聴いていて思うのは、初期の小田和正はAOR系の楽曲が多いということである。小田の楽曲は優しさを極めたようなラブソングばかりというイメージがあったが、かなり内省的な雰囲気の曲もあり、驚かされた。とにかくサウンドと声が心地良い。
小田和正の音楽に興味がある方には是非とも聴いていただきたいベスト盤。

★★★★★