【収録曲】
全曲作詞作曲 浜田省吾
1.編曲 愛奴
2.編曲 浜田省吾
3.4.5.6.7.14.編曲 水谷公生
8.9.編曲 町支寛二
10.編曲 板倉雅一、江澤宏明
11.編曲 板倉雅一
12.15.編曲 星勝
13.編曲 星勝、梁邦彦
プロデュース 浜田省吾、鈴木幹治、高橋信彦 

1.二人の夏 ★★★☆☆
2.路地裏の少年 ★★★★★
3.片想い ★★★★★
4.終わりなき疾走 ★★★★☆
5.丘の上の愛 ★★★★★
6.ラストショー ★★★★☆
7.陽のあたる場所 ★★★★☆
8.MONEY ★★★★★
9.AMERICA ★★★★★
10.J.BOY ★★★★★
11.もうひとつの土曜日 ★★★★★
12.悲しみは雪のように ★★★★★
13.星の指輪 ★★★★★
14.さよならゲーム ★★★★☆
15.青空のゆくえ ★★★★★ 

【収録曲の出典】(初出のアルバム)
1.「愛奴」(ソロデビュー前に所属していたバンドのアルバム、浜田省吾バージョンは「CLUB SURF&SNOWBOUND」に収録されている)
2.「生まれたところを遠く離れて」
3.「Illumination」
4.5.「Home Bound」
6.7.「愛の世代の前に」
8.「DOWN BY THE MAINSTREET」
9.10.11.「J.BOY」
12.シングルのみ、アルバムは今作が初収録。
13.「その永遠の一秒に」
14.15.「青空の扉」

2000年11月8日発売
2006年8月9日再発
2009年9月2日再発(Blu-Spec CD仕様)
クリアウォーター
最高位1位 売上120.8万枚
最高位18位 売上2.8万枚(2006年盤)

浜田省吾のベスト盤。正しくはベスト盤ではなく、「ヒストリーアルバム」と呼んでいる。愛奴というバンドでデビューしてから25周年を迎えたということで、その記念としてリリースされた。

今作リリースまではベスト盤らしい作品は出してこなかった。バラードセレクションのようなアルバムを3作リリースしているが、正統派なベスト盤は今作が初。

「History」のワードが入っている通り、浜田省吾の音楽活動を振り返る中で重要な曲が選ばれている。選曲はファンからのリクエストも参考にされた。2枚組にはせず、1枚にまとめることに拘ったという。

今作と同じ週に浜田省吾の音楽の原点と言えるビートルズのベスト盤「ザ・ビートルズ1」が発売されてオリコン1位を争ったが、結局今作が初動1位を獲得。浜田曰く「自分にとっては凄く幸運な出来事だった」とのこと。「ザ・ビートルズ1」は翌週に1位になり、最終的な売上は今作を越えた。

今作の売上は120.8万枚を記録した。これは浜田省吾自身初となるアルバムでのミリオンである。今作以前も今作以降もアルバムのミリオンは無い。

それぞれの楽曲の感想については省略させていただく。「悲しみは雪のように」のシングルバージョンは今作にしか収録されていないため、感想を書く。


「悲しみは雪のように」は1992年にリリースされたシングル曲。フジテレビ系ドラマ『愛という名のもとに』の主題歌に起用され、通算10週に渡ってシングルチャート1位という離れ業を演じた。最終的に170.3万枚という売上を記録し、浜田自身最多の売上を誇るシングルとなった。この曲は元々1981年リリースのアルバム「愛の世代の前に」に収録されていた。当時シングルカットもされていたが、全く売れなかった。ドラマの主題歌に起用されるにあたって大幅にリアレンジされた。浜田曰く「スタッフから新曲を希望されたが、ドラマの内容を聞いて 『このドラマの主題歌にするならこの曲しかない』と思った」という。大ヒットしたこともあり、音楽番組の懐古特集でよく扱われる。そのためか、浜田省吾の名前を知らないが、この曲を知っているという人も多い。
曲については、浜田の母親が脳閉塞で意識不明の重体になってしまった時に、深い悲しみと絶望の中で、ふと人に対して優しい気持ちになれたというエピソードが基になって書かれたという。歌詞は浜田が敬愛する詩人の吉野弘さんの『雪の日に』からインスパイアを得たという。サウンド面では1981年バージョンの方がポップでテンポが速い。世間でよく知られている1992年バージョンは比較的ロック色の強いサウンドになっている。どちらのバージョンの方が好きかはさておき、どちらも良い。


大ヒット作なので中古屋では割と見かける。まだ需要はあるようで、価格はそこそこ高い。浜田省吾の音楽を聴き始めるなら今作が一番おすすめ。世間的に知名度のある曲が収録されている。「悲しみは雪のように」はもちろんのこと、「MONEY」や「もうひとつの土曜日」は番組等でよく流されるため知っている方が多いと思われる。
浜田省吾の魅力は今作で全て分かると言っても過言ではない。力強く格好良いロック、聴いていて楽しくなるようなポップな曲、切なく優しいバラード… どれも素晴らしいのである。
ここまで熱く語ることができるのは、管理人が今作を聴いて浜田省吾の音楽が好きになったから。父親の車の中で今作がよく流れていて、いつしか好きになっていた。管理人が将来を思い浮かべる時にはいつも浜田省吾の楽曲がそばにいた。「終わりなき疾走」や「ラストショー」のような青春時代に憧れ、「MONEY」のような金持ちに憧れ、「J.BOY」のようなサラリーマン生活を思い描き、「星の指輪」のような幸せな夫婦生活に憧れ… 今作は浜田省吾の「History」を振り返るものだが、聴く人それぞれの人生を振り返ったり、将来を描いたりするものでもあると思う。
これを聴いて、さらに浜田省吾の音楽の世界に入ってほしい。

★★★★★